マダニによる媒介によって感染する、ワンちゃんの病気の一つにライム病があります。
名前の由来は、アメリカのコネチカット州のオールド・ライムという地名からとったもので、1970年代のこと、この地域の住人、とくに子供たちに、それまで確認されることのなかった再発性の関節疾患が発生したことから、とくにライム病と名づけられました。
人にもワンちゃんたちにも感染するズーノーシスと呼ばれる人獣共通感染症で、感染後に発症すると発熱や食欲不振、また足を引きずる、体重が落ちるなどの症状となって現れるとされております。
ただ、このライム病に感染したとしても、ほとんどのワンちゃんたちには症状として現れないことが多く、症状として現れるのは、感染したワンちゃんの5%程度だとも言われております。
そうしたワンちゃんたちに多く見られる症状が、足をひきずることになる多発性関節炎で、1つまたは数か所の関節に腫れが確認され、触るとワンちゃんが痛がります。
発熱や食欲不振の他にも、時として急性腎不全や糸球体腎炎などの症状となることも知られております。
こうしたライム病の、直接的原因となるボレリアという細菌は、ワンちゃんたちがマダニに寄生され吸血されることによって感染することになります。
マダニが生息する場所としては山林や野原など草が多く、こうした草が多く生えている地域では、活動が活発となる春から秋の初めにかけて、やはり多くの感染例が見られるようです。
また、ライム病のようなマダニが身体に取りつき、吸血することによって感染する病気として、他にもバベシア病やQ熱などがありますが、これらはいずれもワンちゃんだけでなく、人にも他の獣たちにも感染することが知られておりますので注意が必要です。
ライム病を予防するには、その直接的な原因となるマダニが生息していそうな場所に、ワンちゃんを連れて行かないのが最も良いでしょう。
しかし、お住まいの地域によっても環境は異なりますし、中にはマダニがいる山林や草むらなどの近くにお住まいのお宅で飼育されているワンちゃんたちもたくさんおります。そんなワンちゃんたちにおススメなのが、抗マダニ用首輪です。
また、マダニに襲われる危険性の高い場合は、半年ぐらいに渡って効果が持続するというワクチンを利用することも出来ます。
さて、そんなマダニをワンちゃんの身体に発見したとしても、決して無理やりに引き離してはいけません。ワンちゃんの身体から離そうとして強く引っ張ると、マダニの口と頭がそのまま残ってしまい化膿することがあるからです。
マダニを見つけたら、ワンちゃんを病院へと連れて行って処置してもらうのがベストです。